詐欺容疑：物流会社設立かたり数億円　福岡県警が捜査（毎日新聞）

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2002年08月24日(土) 12時31分

　遺産分与名目の詐欺罪で起訴された男が、大手家電量販店の名を利用して物流会社設立の出資名目に九州各地の百数十人から金をだまし取っていた。博多署の調べで分かった。被害額は合計数億円に上るとみられ、詐欺容疑で捜査している。

　男は住所不定、自称経営コンサルタント、河津忠被告（６８）。河津被告は福岡県大野城市の女性から税金対策で遺産分与する手数料として現金約５２０万円をだまし取ったとして６月、詐欺容疑で逮捕、起訴されている。

　調べでは、河津被告はベスト電器（福岡市）とデオデオ（広島市）に家電を卸す架空会社ジャパンストリームの社長をかたり、設立出資金を集めた。スーパーのライフコーポレーション（大阪市）の社長がジャパンストリーム会長を務めているとも称していた。

　勧誘の際には「金融会社や貸しビル経営をしている」と説明。「流通の共通化で両家電量販店の年間経費削減は約２００億円以上」などと記載した会社設立概要なども作っていた。

　一方で「母親が数億円の遺産を残して死んだ。身内で相続すれば税金を取られるので有効に使ってくれる人を探している」ともほのめかしていたという。社名を利用されたベスト電器など３社は４月に会見を開き、一切無関係として出資しないように呼びかけるとともに、福岡県警に相談していた。

［毎日新聞８月２４日］ ( 2002-08-24-12:31 )