悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年08月24日(土) 03時20分

<詐欺疑惑>「石原都知事の娘」かたり9億円 長野の会社代表毎日新聞

 石原慎太郎・東京都知事の「親族」をかたる女性が代表を務める長野県上田市にある事業グループが「知事がバックにいるから大丈夫。出資した金が倍になる」などと持ち掛け、会社設立資金の名目で主婦らから約2年間に少なくとも約9億円を集めていたことが分かった。関係者によると、約束の期限がきても金が払われないケースがほとんどで、先月中旬までに返されたのは約3億円にとどまっている。会社は現在も未登記のままで、知事も「女性とは一切無関係」と話している。出資者の一部は「だまされた」と訴え、近く女性らを警察に告訴する方針。

 この会社は、長野県上田市の「ミイヤコーポレーション」=新井みや子代表(49)。00年11月にワイン製造販売やファッション関連産業などの事業を展開する予定で事務所を開いたという。

 関係者によると、新井代表は「石原知事の娘」と語り、故石原裕次郎氏が設立したプロダクション「石原プロモーション」と一緒に事業をする、知事が支援してくれるなどと言って、知人らを対象に金を集めた。出資者の一部は社員に取り込み、社員がその知人からも金を集めたという。口コミのため、出資者は上田市とその周辺の人がほとんどだという。

 会計処理の一部を担当した元同社幹部らによると、1人当たり10万円から5000万円で、約140人から9億500万円を集めたといい、返済を求めてきた場合、全額や一部を渡し、返済総額は3億1700万円になるという。

 金を集める際は、元金を含んだ配当を約束する出資金形式の場合もあれば、借金を持ちかけるケースもあったといい、期限が迫ると、新たに金を集めて切り回していたらしい。

 また、事務所開設時に、「石原慎太郎」「石原家一同」などと書かれた花が届いたほか、事務所に「石原プロの女性」を名乗る電話がひんぱんにかかってきたという。元社員の女性は「こうした手口で、社員も含め信用させていた」と話している。

 石原プロの小林正彦専務は「出資した人から『助けてほしい』と相談を受け、名前を使われていることを知った。電話をかけたという女性に該当する社員もいない。会社の名前も知らないし、事業を支援する約束をしたこともない」と語っている。石原知事も「荒唐無稽(むけい)な話だ」と話している。

 毎日新聞の取材に、新井代表は「40人ほどから約1億5000万円集めたが、返済を始めている。うちの名前を語ったり、私的に金を流用している元社員もおり、こちらも被害者」と話している。

●会社代表と一問一答●

 新井代表は、毎日新聞記者のインタビューに応じ、「石原プロや知事の支援については、社外秘なのに社員が勝手に言ってしまった」などと疑惑を否定した。一問一答は次の通り。

◆金を集める際に上乗せして返すと約束したか

 最初に少しお礼を、と言ったことはあるが、社員に指示はしてない。社員が勝手に言った。

◆だますつもりだったのでは

 そんなことはない。金は半分以上返した。もめているのは、元金は戻ったが「お礼がない」と言っている人だ。

◆石原知事と石原プロの支援があると言ったか

 社外秘だったが、社員が勝手に言った。

◆なぜ2年たっても会社ができないのか

 登記直前にトラブルが起きたり、私に対して「うそつき」「詐欺」などといううわさが出て、社員の気持ちを統一することに真剣になっていたから。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020824-00000166-mai-soci

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ