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2002年08月08日(木) 00時00分

首都高公団と戦う男の“14年戦争”“料金不払い”抗議活動続ける和合秀典氏ZAKZAK

 政府の「道路関係四公団民営化推進委員会」の議論が活発化するなか、首都高速公団が100円値上げをぶち上げ、怒りを覚えた人も多いだろう。その公団に“料金不払い”という過激な抗議活動を続けている「フリーウェイクラブ」(和合秀典会長)=写真=なる団体がある。公団は、不正通行者に強制徴収も辞さない強硬姿勢を打ち出したが、和合氏は「旗は降ろさない」と徹底抗戦の構え。公団をめぐる仁義なき場外戦が激化しそうなのだ。

 首都高の料金所で和合氏の車が止まり、「無料通行宣言書」なるビラを職員に手渡す。職員の対応は千差万別で「これは使えない」と非難したり、車のナンバーを控える職員もいたが、和合氏は無視し、通り抜ける。なかには「気を付けて」と声をかける職員も…。

 昭和62年、首都高が500円から600円に値上げされ、埼玉県でダイカスト工場を経営する和合氏が500円通行を強行して以来、約14年間、続いている公団とのバトル。この間、和合氏は首都公団を相手取り、債務不存在確認の民事訴訟を起こした。最高裁まで争い、結局、公団側が勝訴、数度の強制徴収を行い、140万円余りを差し押さえてきた。

 だが、和合氏は高速道路料金の値上げを巡る公聴会で反対意見を述べたり、インターネットのHPで「クラブ」の活動をPR。昨年からは全国有料道路の無料通行へと戦線を拡大し、運送会社のドライバーがまとめて入会するなど無料通行を実践する会員が2200人いるという。

 冒頭でふれた宣言書には、会員名、和合氏の会社の住所、電話番号が明記され、無料通行を敢行すると、公団側から本人か会長のもとに未納通知書や督促状が送られてくる。それでも、和合氏は「支払うつもりはない」と放置している。

 「天下の公道というくらいで、すべての道路は元来無料だった。高速道路を作る際、道路整備特別措置法が作られ、料金徴収が認められたが、無料の原則があるので、借金を30年間で償還したら無料開放する約束となった。だが、約束は守られず、公団は赤字でも給料も減らない。子会社、孫会社を作り、天下りもしている。値上げといわれ、納得できるわけがない」(和合氏)

 ただ、現行法上、無料通行は不法行為で、その活動には「悪法も法だから従うべきだ」との批判もある。

 これに、和合氏は「法は国民の利便性のもとにあるべきで、利便性のない法は存在する意味がないと考えている。つまり悪法は法ではない。確かに、お金のない時代は道路整備特別措置法も有効で、高速道路が高度成長を支えたと思うが、今や世界的に高額な通行料や公団の膨大な債務が経済の足を引っ張っている」と主張する。

 公団側は和合氏ら“宿敵”を意識してか、先週、不正通行者への対応強化を発表。公団は和合氏にだけ行ってきた強制徴収を今後、会員にも「行っていく」という。

 こうした公団側の姿勢に、和合氏は「通行料金は法律的には国税に順ずるとあるが、国税の滞納と違い、徴収の手続きさえ規定されていない。弁護士と相談中だが、今後は金融機関に手続き不備を説明するなど対応する。私はともかく、会員は本人の特定ができるわけもなく、強制徴収などできないだろう」と一歩も引かない。

 そして、「私は絶対に旗を降ろさない。将来、10万人の会員が集まったら、支払った料金の全額返還訴訟も起こす」と意気ケンコーなのだ。

ZAKZAK 2002/08/08

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2002_08/3t2002080804.html

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