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2002年08月05日(月) 13時03分

<住基ネット>足並み乱れ多難な船出 離脱組、淡々と作業毎日新聞

 住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)が5日、稼働した。全国で最初に住基ネットからの離脱を表明した福島県矢祭町の町長は「関心はない」と述べ、いつもと変わらない朝を迎えた。参加を見送った東京都杉並区には、個人情報の「自己防衛」のために転入した区民もいる。「不参加組」はネットワークの接続を切って住民の問い合わせに対応し、「参加組」はトラブルが起きないか心配を抱えながらのスタートとなった。 【住基ネット取材班】

 ●福島県矢祭町 福島県矢祭町の町役場は、ネット運用開始の午前9時になっても、住民課のデスクの上に置かれた住基ネット専用のコンピューター端末には電源は入れられない。職員は通常通り業務をこなした。根本良一町長は「一切関心がない。(役場は)全くいつもと変わりない」と述べた。

 ●横浜市 市民選択方式での参加を決めた横浜市の中田宏市長は夏休みを返上し、各区役所の現場を視察した。市民局の職員も、約345万人分の意思確認文書の印刷や発送作業を進めた。中田市長は旭区役所で区長ら職員に「参加したい人にも不参加の人にも説明はきちんとしなければならない」と伝えた。

 青葉区役所で取材に応じた中田市長は、総務省が横浜市の対応を法律違反としていることについて「総務省の方が法律違反しているのだから、人のことを言う前に自分らの違反を正して欲しい」と非難した。

●東京都国分寺市 住基ネットからの離脱を表明していた東京都国分寺市。星野信夫市長が午前9時すぎ、住基ネット専用コンピューターの画面で「業務終了」をクリックし、接続を切った。

 個人情報保護法が成立すれば接続する方針で、星野市長は「出来ればこうはしたくなかった。国は1日も早く成立させてほしい」と語った。住民票コード(番号)については、「ネットを稼動している自治体への転出者に迷惑をかける」(市民課)ことを理由に16日、市民に通知する。

 ●杉並区 不参加を決めた東京都杉並区の山田宏区長は「住民の9割以上は支持してくれていると思う。住基ネットを利用したい住民が番号をもらうような選択方式が望ましいのではないか」と話した。

 埼玉県三芳町から杉並区上井草に転入したアパレル業、浦野徹さん(36)は、杉並区が住基ネット接続に慎重な態度を示していたため、1週間前から区内で急いで家を探し始めた。「国民全員に番号をつけるのはおかしい。情報も、いつどこで漏れるか分からないので、自己防衛するしかない」と話した。

 ●小金井市 東京都小金井市役所では、市民約11万人分のデータを都とつないでいるコミュニケーション・サーバーの端末に職員が操作者用ICカードを差し込み、起動させた。

 小金井市は稲葉孝彦市長が6月に稼動延期を求める要望書を政府に出しながら、その後住基ネットへの参加に転換した。市長は5日朝、「情報漏れが絶対ないように願う」と語った。

 ●島根県出雲市 島根県出雲市は岩國哲人・前市長の発案で11年前、集積回路(IC)に医療、行政情報を埋め込んだ市民向けのカードを全国に先駆けて発行した。西尾理弘市長は「ネット上の情報漏えいを心配する声もあるが、職員の規律や訓練が基本だ」と述べた。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020805-00001068-mai-soci

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