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2002年07月27日(土) 00時03分

猫にも命あるのに 捨てられて処分、年5千匹 新潟朝日新聞

 新潟県内では今、年間5千匹の猫が殺されている。引き取り施設に持ち込まれる飼い猫、捨て猫たちだ。原因の大半は飼い主の無責任な理由によるもの。関係者はやるせない思いを募らせる。

 動物の処分を請け負う施設は、県内7カ所にある。昨年度そうした施設に持ち込まれた猫の総数は5242匹。内訳は、飼い猫が産んだ子猫などが2025匹、野良猫、捨て猫などが3217匹。このうち、里親がついてもらわれたのはわずか。95%は処分された。

 施設の一つ、長岡市の中越動物保護管理センター。取材に訪れた日も、段ボールに入った捨て猫5匹が持ち込まれていた。多い時期には毎日のように持ち込まれることもあるという。

 大半は子猫。もらい手がないと、持ち込まれた順に処分をしていく。一匹ずつ、筋弛緩(きんしかん)剤を腹に注射する。「20年やっていても、まだ手が震える。目を開けて見られないですよ」と、職員が話す。背後の冷蔵庫には、息を引き取った猫たちが入っている。

 飼い猫が持ち込まれる理由は「大きくなったからもういらない」「引っ越し先で動物を飼えない」「年をとったから」「病気になったから」など、飼い主の身勝手な理由が大半。やむを得ないものはごくわずかという。しかし施設の性格上、引き取りを断るわけにはいかないのが現状だ。

 また、持ち込まれる捨て猫・野良猫も、10年前の約3倍に。犬と異なりつないでおく義務のない猫は、放し飼いをすることで家の外で子供をつくるケースが多い。1匹の猫が1年に産む子猫は7〜8匹。それが捨て猫となる。県に寄せられる動物の苦情の7割は猫のものだ。

 県では、家の中で飼うようにし、避妊もするという飼い主の責任を果たすよう呼びかける。しかし、避妊にかかる費用が1匹1万〜2万円台なのに対し、処分にかかるのは1匹1600円余り。こうしたこともあって、「処分」に傾いてしまうようだ。

 センターの職員は声を荒らげる。「飼い主が動物をモノとしてしか見ていない。生きている限り、子供も産むし、病気にもなる。それらを含めて、生涯飼う覚悟を飼い主が持たない限り、この現状は続く。好きなだけで動物を飼うべきではないんです」

(23:49)

http://www.asahi.com/national/update/0726/039.html

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