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2002年07月26日(金) 14時40分

未承認医薬品から有害物質、「セン之素」と同一製法?読売新聞

 中国製ダイエット食品による健康被害問題で、厚生労働省から未承認医薬品と認定された「軽身楽牌減肥コウ嚢(けいしんらくはいげんぴこうのう)」にも、肝障害の原因物質との見方が出ている有害化学物質「N—ニトロソ—フェンフルラミン」が含まれていることが、南正康・日本医科大教授(衛生学)らの調査でわかった。この商品は133人(厚労省調べ)の健康被害を出したとされる「セン之素コウ嚢(せんのもとこうのう)」と同じ敷地(広東省恵州市)にある工場で製造されており、製造法が共通していた可能性が浮かび上がった。

 「軽身楽牌減肥コウ嚢」は「恵州市常青春医薬美容保健品実業有限公司」(常青春社)で製造され、インターネット上などで「新製品」として宣伝されている。日本国内での健康被害事例は報告されていないが、パッケージの表示に「減肥」などと薬事法上、食品には認められない効能が記されており、厚労省は未承認医薬品と位置づけている。

 南教授の研究室で、「軽身楽牌減肥コウ嚢」の成分を分離し、分子量を測定する装置にかけたところ、N—ニトロソ—フェンフルラミンが検出された。さらに、医薬品以外への使用が禁止されている食欲抑制剤フェンフルラミンも検出された。詳細な分析結果はまだ出ていないが、N—ニトロソ—フェンフルラミンに比べ、フェンフルラミンの含有率は低かったと言う。

 一方、軽身楽牌減肥コウ嚢のパッケージには、同商品の製造工場と同じ敷地内にある「セン之素コウ嚢」の製造元「恵州市恵宝医薬保健品有限公司」(恵宝社)の会長の顔写真が「発明者」として印刷されていた。

 N—ニトロソ—フェンフルラミンは、セン之素コウ嚢からも検出されているほか、恵宝社の顧問が社長を務めているとみられる「湖南省美康保健品有限公司」(美康社、湖南省)製造の「茶素コウ嚢」を原料とした2商品からも検出されている。

 こうしたことから、常青春社、恵宝社、美康社の3社は関連企業で、いずれもN—ニトロソ—フェンフルラミンを含んでいることから、同一の製造法で作られたものと見られる。

 N—ニトロソ—フェンフルラミンは、フェンフルラミンの合成物質。N—ニトロソ化合物には発がん性をもつものが多いとされ、「軽身楽牌減肥コウ嚢」を含め、これまでに5商品から検出が確認されている。

 (「コウ」はニクヅキに「交」、「セン」は「糸」ヘンに「千」)(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020726-00000107-yom-soci

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