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2002年07月23日(火) 18時24分

「後払い」金券店 被害続々 悪質業者告訴へ朝日新聞

 「代金後払い」を掲げる金券店をめぐり、「法外な延滞金を請求された」「強引な取り立てにあった」などのトラブルが相次いでいる問題で、被害者らは「金券販売を装った違法な貸金業だ」として、悪質業者を近く刑事告訴することを決めた。金券を渡さないまま現金を融資する店まで現れる事態に、大阪府警も情報収集を進めている。

 大阪市内の男性会社員(47)は3月、大阪・梅田の金券店で、額面700円の阪神高速回数券250枚を1週間以内に代金を支払うという契約で渡された。そして、指定された近くの店で、250枚を1枚540円で換金した。だが、1週間以内に代金17万5千円を払えず、2週間遅れで払うと、延滞金だけで10万5千円を請求された。「1枚1日30円」の計算だった。

 「2週間で60%も支払額が増えるなんて」。驚いた会社員は消費者センターに相談し、請求を無視することにした。しかし、業者からは今も月数回、催促の電話がかかる。債務はいつの間にか約50万円に膨らんだ。申し込みの際、免許証や保険証をコピーされており、不安は募る。

 関西在住の女性は5月、「1カ月後払いOK」の金券店に電話した。すると、「郵便局で口座を開いてほしい」と指示され、口座を開設すると、今度は「切手販売申込書」が郵送されてきた。

 3万円分の切手購入の申し込みで、2万6千円が口座に振り込まれた。額面の10%と手数料千円を引いて換金した、との説明だった。女性は数日間で、5万、10万円分と売買契約を繰り返した。だが、計20万円分を申し込んだところで、業者から「今後取引はできません」との通知が届いたという。

 結局、延べ約19万円を払ったが、得たのは約15万円だけだった。業者とは一度も会っておらず、今は携帯電話も通じない状態だ。

 「大阪クレジット・サラ金被害者の会」には今春以降、金券店に絡む相談が月数十件寄せられている。延滞金をめぐるトラブルが多く、「自宅周辺に嫌がらせのビラを張られた」「昼夜問わず催促の電話がかかる」といった相談も目立つ。

 同会を支援する山田治彦弁護士は「金券の売買を装っているが、実態は融資。延滞金は利息と考えるべきで、法定金利(年29.2%)を無視した暴利だ」と指摘する。

 同会は、具体的な被害が確認できた大阪市や兵庫県尼崎市の業者について、出資法違反容疑などで近く府警に告訴するよう、被害者と調整している。

 後払いの金券店 今年春から関西で急増した。客は、阪神高速の回数券などをセットで購入し、1週間〜1カ月以内に代金を支払う。購入の際、身分証明書の提示が必要なほか、生年月日や家族構成の記入を求められる店もある。金券は、別の店に持ち込めば、額面の6〜8割の現金に換えられる。販売店に換金先を指定されるケースが多い。広告では「10万円〜50万円分」の販売をうたう店でも、初めての場合は3万円分程度しか購入できず、取引を重ねるにつれて上限額が増えるのが一般的という。

http://www.asahi.com/osaka/020723h.html

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