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2002年07月12日(金) 11時05分

海外の塩に使われている添加物を特例的に認可へ 厚労省朝日新聞

 海外で認可されながら日本では違法になる食品添加物問題で厚生労働省は12日、塩が固まるのを防ぐのに海外で使われる固結防止剤「フェロシアン化物」を、特例的に認可する方針を決めた。海外の安全性評価データをもとに現状を追認することで、市場での大量回収の混乱を避けるのが狙い。ただ、安易な使用可能添加物の増加を招きかねない恐れもあり、消費者団体から批判が出そうだ。

 現行制度では食品衛生法で指定されていない添加物は業者が厚労相に指定を要請し、審議会での安全性評価を経たうえで指定を受ける必要がある。フェロシアン化物も国内では必要とされず指定外になっているが、古くから欧米などで使われており認めていないのは韓国などわずかという。

 6月、フェロシアン化物使用を理由に埼玉県のスーパーが中国から輸入した食塩を、大手スーパーのイオンがノルウェー産のスモークサーモンなどをそれぞれ自主回収。これをきっかけに同省が調べたところ、使われている輸入食品が多岐にわたる可能性があることがわかった。

 このため同省はフェロシアン化物使用による健康影響が考えにくいことから回収の影響を考慮し、自ら国際機関のデータを使って今月中に審議会に諮ることにした。

 協和香料化学の無認可香料事件を受け同省は、国際的に広く使用されている食品添加物についての指定要請の検討を業界団体に求めてきた。今回の措置は、「海外で使われていても指定外の添加物を使った食品は違法で、使いたいならば業界が指定要請すべきだ」とする同省の立場を転換する対応となる。

 同省は食品流通の国際化で国際基準との整合性が課題となるなかで、今後も国際的に広く使われている添加物については、今回のフェロシアン化物のケースと同様に職権で審査を進める方針だ。当面、対象となるのは香料を除き30品目程度になるという。ダスキンの肉まんに含まれていた添加物は欧州で認められていないため、対象には含まれない。

(10:33)

http://www.asahi.com/national/update/0712/006.html

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