悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年06月21日(金) 12時27分

米国製掃除機の訪問販売グループ、計37億円の所得隠し朝日新聞

 米国製掃除機などを輸入・販売するグループが昨年までに計37億円の所得を隠し、約12億円の法人税を免れたとして東京国税局は21日、家電小売会社「ラップ」(東京都渋谷区)など3社と、社長ら3人を法人税法違反(脱税)の疑いで東京地検に告発した。経営コンサルタント会社に架空の業務を発注し、代金を還流させる手口だった。

 関係者によると、ほかに告発された2社は、関連会社「テムジン」(東京都渋谷区)と経営コンサルタント会社「パナジアン」(同港区)。脱税額は、ラップが約5億3000万円、テムジンが約4億5000万円、パナジアンが約2億円とされる。

 ラップは88年に創業。空気清浄機能が付いた米国・ヘルスモア社製掃除機「スーパー・マジョスティック」の訪問販売で急成長した。「ノミ、ダニを吸引でき、アトピー性皮膚炎の治療にも効果がある」「建材から発生する有毒ガスを浄化できる」とPRし、約40万円で売っていた。米国では半分以下の価格とみられる。

 この掃除機は高性能なことから世界37カ国で取り扱われている。日本ではラップが最初に輸入し、これまでに7万台が販売されたという。同社は近年、ハウスクリーニングや生命保険の代理店業務にも手をのばし、毎年のように支店を開設。現在、札幌、仙台、岐阜、大阪、福岡、鹿児島などに37の拠点を持つ。昨年の売上高は約71億7000万円だった。

 掃除機をテムジンが輸入し、ラップが販売していた。ラップの会長(42)と社長(43)がテムジンの会長、社長を兼務している。2人はパナジアンの社長(68)と知り合いで、パナジアンは裏金づくりの協力会社になっていた。

 ラップとテムジンは、架空の販売促進業務などを度々パナジアンに発注。代金を銀行口座に振り込み、現金で払い戻させていたとされる。取引を仮装するため、契約書や領収書も偽造していたという。ラップの会長の知人や親族の名義で、銀行の貸金庫や預金口座に20億円近い金が預けられていたという。

 パナジアンは代金の25%を謝礼金として受け取り、申告していなかった。同社側は「つきあいから依頼を断れなかった。今月中に修正申告したい」と話している。ラップは「税務調査を受けたのは事実。社長、会長と連絡が取れず、詳しいことはわからない」と話している。(12:27)

http://www.asahi.com/national/update/0621/016.html

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ