悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年06月07日(金) 03時03分

個人情報保護法案、今国会成立を断念 政府・与党朝日新聞

 政府・与党は6日、終盤国会の焦点である4大法案のうち、個人情報保護法案の今国会成立を断念した。複数の政府・与党幹部が認めた。「表現の自由を規制する」という世論の批判に加え、野党の抵抗によって審議が大幅に遅れていることや防衛庁の個人情報リスト問題で行政機関の個人情報保護に対する信頼が大きく損なわれたことから、会期延長しても成立は困難と判断した。政府・与党は同法案に見切りをつけ、郵政関連法案と医療制度関連法案の成立を最優先する考えだ。

 同法案を継続審議とするか、廃案として仕切り直すかは、今後政府・与党内で調整する。ただ、継続審議とし、秋に予定される臨時国会で成立を目指すとしても、「防衛庁問題の発覚で時間をおいても成立は難しい」(自民党幹部)という見方が強い。

 同法案は4月26日に衆院内閣委員会で審議入りした。しかし、小泉首相が委員会質疑に入る前に、読売新聞の修正試案発表を受けて所管大臣の竹中平蔵経済財政担当相らに修正の検討を指示し、野党が「国会軽視だ」と反発。たびたび審議が中断し、これまでに約7時間しか審議していない。

 さらに、5月末の防衛庁問題の発覚以降、個人情報が目的外利用された場合、民間を対象にした同法案には懲役を含む罰則規定があるのに対し、「官」を対象にした行政機関個人情報保護法案には罰則がないことへの批判が高まり、野党の抵抗がさらに強まった。このため、個人情報保護法案の審議が混乱要因となって、首相が優先する郵政関連法案と医療制度関連法案の審議にも影響が出かねないとの懸念が広がっていた。

 こうしたなか、福田康夫官房長官は5日、自民党の逢沢一郎衆院内閣委員会筆頭理事から審議状況を聴取。逢沢氏は会期延長しても衆院通過も困難な情勢を伝えた。これを受けて、首相周辺は6日夜、「重要4法案すべてを成立させるのは難しい」と述べ、今国会成立を断念する意向を示した。

 一方、自民党の衆参国対委員長は6日までに、重要4法案のうち、郵政、医療制度両関連法案を優先し、有事法制については扱いをさらに詰めることで一致。これに関連して自民党幹部は6日夜、「個人情報は成立させる選択肢から落ちた」と語った。(03:03)

http://www.asahi.com/politics/update/0607/001.html

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ