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2002年06月03日(月) 13時56分

個人情報リスト、防衛庁内局や陸空幕も LANで回覧朝日新聞

 中谷元・防衛庁長官は3日午前、防衛庁で記者会見し、情報公開請求者の個人情報リストは海上幕僚監部だけでなく、防衛庁内部部局と陸上幕僚監部、航空幕僚監部でもそれぞれ独自に作成していたことを明らかにした。それぞれ、部内のコンピューターネットワーク(LAN)で回覧もしていた。中谷長官は「法的な関係で問題がある。言語道断で深くおわびする」と述べたが、組織的関与があったかどうかについては明言しなかった。一方、防衛庁は関係者が多岐にわたるとして、調査や関係者の処分の検討が長期化するとの見通しを示した。

 発表によると、内局と陸幕、空幕はそれぞれ情報公開作業の「進行状況表」と呼ばれる書式の異なる情報公開請求者の個人情報リストをつくっていた。組織ごとに内容は多少異なるものの、「元空自」「○○新聞」「反戦自衛官」「受験者の母」など、請求者が提出する情報公開請求書だけでは判明しない個人情報を請求者の個人名や住所、連絡先、処理状況とともに掲載していた。

 LANに掲載していた件数は、陸幕が請求件数で535件、請求者数で139人分、空幕が1214件で120人分、内局が1214件で、人数は不明としている。海上幕僚監部の問題が発覚する5月末まで掲載されていた。

 伊藤康成事務次官は3日の記者会見で、組織的ではないかとの質問に対し、「情報公開の権限者は長官だ。長官から委任を受けて(事務を)行っているが、ハイレベルな人間が指示したかどうか、現在調査中だ」と述べ、明言を避けた。

 LANでリストを見ることができた人間がどれだけいたかについては、「陸幕については、方面総監部、長官直轄部隊でも電子メールによって見られた」と説明したものの、全体の人数は「わからない」とした。情報公開室ぐるみではないかとの指摘には、「認めざるを得ない」と述べた。

 伊藤次官はまた、今回の行為は「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」の目的外利用の禁止、限度を超えた個人情報の保有の禁止を定めた条項との関係で問題があると説明した。

 また、海幕の3佐(48)が作成したリストは当初、8人に渡っていたと発表していたが、計十数人に回覧されていたことも明らかにした。(13:33)

http://www.asahi.com/national/update/0603/009.html

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