悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年05月21日(火) 14時57分

口止め?肉まん禁止物混入指摘にダスキン6千万余払う読売新聞

 大手清掃用品レンタル業「ダスキン」(大阪府吹田市)が運営しているドーナツチェーン店「ミスタードーナツ」の肉まんに、食品衛生法で使用が認められていない食品添加物t—ブチルヒドロキノン(TBHQ)が使用されていた問題で、ダスキンが公表前、使用を指摘した大阪府内の建築会社に6300万円を支払っていたことが21日、明らかになった。ダスキンは建築会社から「事実を公表する」などと金の要求があったとしている。

 ダスキンは指摘から1年半にわたって事実を公表しておらず、口止め料だった疑いも出ている。ダスキンは刑事告訴も含めて検討しており、大阪府警も関係者から事情を聞く方針。

 ダスキンによると、建築会社は肉まん製造事業への参入を求め、ダスキン側と交渉中の2000年11月末、TBHQを含む植物油が肉まんの皮に使われていると指摘し、ダスキンのドーナツ部門が同年12月から昨年1月まで、建築会社と肉まん製造の委託契約を結んだ。また、この契約とは無関係に「業務委託料」名目で建築会社に金を支払った。

 ところが、昨年7月、ダスキン本社が一連の経緯を知り、建築会社との契約を更新せず、製品納入には至らなかった。この件で、昨年末、ドーナツ部門の担当役員ら5人を降格などの処分にした。

 建築会社側は更新を求め今年3月、大阪地裁に提訴し、和解を提案。「応じないなら、添加物使用を公表する」と要求し、4月15日の回答期限も指定したが、ダスキン側は応じず、今月に入って厚生労働省に添加物混入の情報が寄せられた。

 ダスキン広報本部は「金の実質的な目的については、係争中でもあり、明らかにできないが、不適切な支払いだったことは間違いない」と話している。

 ◆販売の肉まん1314万個◆

 食品添加物TBHQは、2000年10—12月に、中国にある3工場のうち1工場で製造した「大肉まん」に使用され、同工場で製造された肉まんは、期間中、国内で計1314万個販売されていた。ただ、このうちどれだけにTBHQが使われたかは不明という。ダスキンは同年11月末に取引がある大阪の建築会社の指摘で在庫処分しながら、販売済みの商品の回収、廃棄措置を取らず、厚生労働省や大阪府への報告も怠っていた。ダスキンの上田武社長は20日夜、記者会見し、「食品業界への不信を増す結果となり、大変申し訳ない。かなり以前の事案で、発表のタイミングを逸してしまった」と謝罪した。

 ダスキンによると、建築会社からTBHQ使用を指摘されたダスキンは、同工場からの出荷を停止し、在庫56万個を廃棄。しかし、日本に出荷済みの商品の処分は指示せず、TBHQ混入の疑いのある肉まん約300万個が、発覚後も12月20日まで流通した。

 この問題で、大阪府は21日までに、「ミスタードーナツ」チェーンの府内8店舗を立ち入り調査したが、指定外の添加物TBHQは検出されなかった。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020521-00000304-yom-soci

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ