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2002年05月20日(月) 14時32分

オウム・松本被告公判、ようやく弁護側反証へ読売新聞

 地下鉄サリンなど13事件で殺人罪などに問われたオウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫被告(47)の弁護側は23日、事実上約4か月ぶりに再開される公判で、妻の松本知子受刑者(43)や元教団幹部・土谷正実被告(37)ら約20人を弁護側証人として申請する。初公判から6年余、計221回の審理を経てようやく弁護側の反証に入る松本公判。一時は「いつ結審できるか想像もできない」と言われたが、証人尋問などの審理は1年程度で終わる可能性もあり、早ければ来年中に検察側の論告求刑が行われる見通しになった。

 松本被告は、地下鉄サリンのほか、松本サリンや坂本堤弁護士一家殺害などの事件で、いずれも弟子だった教団幹部に犯行を指示したとして起訴された。公判は1996年4月に始まり、今年1月までに検察側が立証を終えた。共謀の立証に絞った検察側に対し、弁護側は「全体像の解明が必要」と主張。計162人の検察側証人に計約920時間に及ぶ詳細な反対尋問を行い、審理は長期化した。「結審の時期は弁護側の立証方針次第」。東京地裁関係者はそう語っていた。

 「無罪を主張するには、松本被告と実行犯の共謀を否定するしかない」。弁護団は約4か月の審理中断中、今後の弁護方針をそう確認しあった。そのために、松本被告の「殺害などの指示」を否定してくれそうな教団関係者ら約100人をリストアップし、接触を始めた。ところが、多くはすでに教団を脱会したり、教義を否定したりしており、法廷で証言することを拒んだ。

 これを受け、弁護団が、弁護側証人を一連のオウム裁判で松本被告に不利な供述や証言をしていない約20人に絞る、と最終的に決めたのは今月上旬。3日間にわたって都内で開いた弁護団会議の場だった。

 今月15日午後。弁護団は同地裁で開かれた地裁、検察との三者協議で、尋問時間も記した証人申請の計画表を提出した。これに基づき、月3、4回の公判ペースで計算すると、1年ほどで事実調べを終える見通しが出てきた。

 現在、松本被告は依然として弁護団の接見にほとんど応じていない。ある弁護人が今春、反証方針を打ち合わせようと東京拘置所を訪れたところ、松本被告は取り次いだ拘置所の看守に「何のご用ですか」と言い放ち、接見室にすら姿を現さなかったという。「もし、松本被告が被告人質問に応じるというなら実現させたい。ただ、結審はさらにずれ込むだろう」と裁判所関係者は指摘しており、松本公判がさらに長期化するかどうかは、沈黙を続ける松本被告に左右される可能性があるという。

 23日の公判で、弁護側は全13事件について冒頭陳述を行うが、一時検討した松本被告の精神鑑定は申請しない方針。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020520-00000104-yom-soci

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