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2002年03月25日(月) 06時28分
全国八葉物流、８億円を無担保で融資 資産隠しの疑い（朝日新聞）健康食品販売をめぐって出資会員から１５００億円余りを集めたとされる「全国八葉物流」（本社・沖縄県北谷町）が破産宣告を受ける直前の今年１月、無担保で８億円を関連会社の役員（当時）に貸し付けていたことが、同社内部資料と関係者の話でわかった。出資会員に「破たん」を表明し、会社整理の手続きに入ると説明した直後のことで、警視庁は同社が資産隠しを図ろうとした疑いもあるとみている。２５日、沖縄県警などと合同で同社東京本部など関係先を出資法違反（預かり金の禁止）の疑いで家宅捜索し、一連の疑惑解明を進める。 これまでの調べでは、同社の実質的経営者で、計７社から成る「八葉グループ」の田所収名誉会長（６８）ら幹部らは９９年９月から昨年１２月まで、「特約店」「代理店」などの会員に代わって健康食品を販売して得た売り上げから、出資金の約２倍の配当をするなどと利益を確約して、不特定多数から預かり金をしたとされる。 同社の内部資料などによると、融資を受けた役員は当時、浄水器や健康食品販売のグループ会社の代表取締役で、１月初めに就任し、２月初めに解任された。全国八葉物流のピラミッド型の会員組織のなかでは、上位の「販社」と呼ばれる立場にいた。 元役員は、朝日新聞社の取材に対して、融資を受けた事実を認めたうえで、「全国八葉物流側から、新会社の立ち上げなどに使うように指示されて応じた。借用書は書いていない。８億円のうち３億円以上を破産管財人に返し、残りの５億円の一部は別の健康食品販売会社の設備投資に充てた」と話している。グループ会社の役員に就任したことも解任されたことも知らなかったという。(06:28) |