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2002年02月26日(火) 07時51分

ジー・コスモス・ジャパン、出資者に200億円未払い朝日新聞

 通信販売の広告事業への投資などを名目に出資金を集めていた広告代理会社「ジー・コスモス・ジャパン」(本社・東京)が払い戻しや解約に応じられず、全国で多くの会員とトラブルになっていることがわかった。同社は約8000人に対する17億円の支払いが滞っているとしているが、関係者などによると利払い分を含めた約200億円が未払いのままという。警視庁は出資法違反の疑いがあるとして、強制捜査を視野に、元社員や会員から事情を聴くなど本格捜査を始めた。

 同社は、通信販売や経営コンサルタント、健康茶販売などをしている「ジー・オーグループ」の一つ。中核の「ジャパンジー・オーグループインターナショナル」(同)の大神源太・名誉会長がトップとされる。

 会員に通販商品カタログの中から売れそうな商品を選ばせ、1口2万〜5万円で出資させていた。出資金を元に新聞やテレビで商品の広告を展開。出資額と売り上げに応じて配当を会員に支払うとしていた。さらに「特別企画」と称して、年数回、元本保証をうたって、出資を募っていた。

 通販広告事業は昨年8月に中止したが、同月、フィリピンの銀行買収資金の名目で、年利13〜18%のグループ会社の社債を販売。通販への投資者にも、未払い額に応じた社債を持たせて、配当することにした。

 配当が滞ったとして、同社は昨年10月、会員に対して「関連会社の株式を譲渡して、配当で返済する」などと書面で説明。社債の所有者に対して、さらに株式も引き受けさせた。

 被害者は主婦や会社員らで、被害額は数十万円の人もいれば、約8000万円の人もいるという。

 同社資料などによると、会員に対する未払い分は今年1月末時点で、通販広告事業で約67億円、社債購入者に約76億円、株式所有者に約52億円。このほか、買収したとするフィリピンの銀行への預金として約2億5000万円集めたという。

 ジー・コスモス社の社長(42)は朝日新聞社の取材に「フィリピンの銀行買収でトラブルに遭った。滞っているのは8000人に対する17億円。出資法違反に当たるとは考えておらず、必ず全額返す。月2億3000万円程度だった経費を9割圧縮し、健康茶販売などの収益から少しずつ会員に金を返し、年内に正常化したい。会員には説明会も開いている」と話している。

 警視庁は事業の実態や集められた出資金の使途について捜査している。一方、会員からの相談が増えてきたことを受け、東京の3弁護士会は25日に弁護団を発足させた。損害賠償請求や破産の申し立てを検討する。(07:50)

http://www.asahi.com/national/update/0226/003.html

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