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2002年01月23日(水) 12時13分

雪印食品が輸入牛肉を国産に偽装読売新聞

 雪印乳業の子会社の大手食肉メーカー「雪印食品」(本社・東京都中央区)の関西ミートセンター(兵庫県伊丹市)が昨年10月、オーストラリアからの輸入牛肉約12トンを国産牛の箱に詰め替え、業界団体に買い取らせていたことが23日、わかった。

 農水省は、狂牛病発生に伴う国の牛肉買い上げ制度を悪用、制度対象外の輸入牛を国産牛に偽装した可能性があると見て調査を開始。県や県警も、食品衛生法違反(虚偽表示)や詐欺の疑いで調査・捜査を始めた。雪印食品の吉田升三社長は同日会見し、事実関係を認め、謝罪した。

 関係者によると、雪印食品は昨年秋、オーストラリアから牛肉を輸入、兵庫県西宮市の冷蔵保管会社の倉庫に預けていた。

 昨年10月31日、雪印食品関西ミートセンターの社員8、9人が保管会社を訪れ、「肉の入れ替え作業をする。立ち入らないでくれ」と断った上で、冷蔵室内で約12トン、622ケース分を国産牛肉の箱に詰め替えたという。

 雪印食品は11月、この肉を「国産肉」として、業界団体「日本ハム・ソーセージ工業協同組合」に買い取るように申請、すでに売買契約が成立し、同組合から雪印食品側に代金約1300万円のうち、約800万円が支払われている。問題の肉は現在、冷蔵保管会社の冷凍庫で保管されている。同社によると、肉は13・8トンという。

 狂牛病問題で、昨年10月18日に全頭検査が始まったが、それ以前に解体処理された国産牛肉については、国が消費者の不安を抑えるために「牛肉在庫緊急保管対策事業」を打ち出した。国の補助金を基に、日本ハム・ソーセージ工業協同組合など6つの業界団体が買い上げ、冷凍保管した後、焼却処分することになっている。対象は全国で約1万2600トンで、費用は約200億円が見込まれる。

 保管会社の社長は「昨年10月後半、雪印食品側が、政府の狂牛病に関する援護策がまもなく講じられるので相談に乗ってくれと言ってきた。おかしいと思いながらも、お得意さまなので断れなかった。捜査機関への告発も検討している」と話している。

 雪印食品は1950年、雪印乳業から独立。現在も雪印乳業が株の65%を保有する。主な事業は肉加工品と食肉の製造販売。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020123-00000004-yom-soci

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