1999年09月16日(木) 00時00分

警察不祥事: 捜査情報で収賄の元警部補に有罪判決−−京都地裁毎日新聞

 捜査情報を提供する見返りに京都市内の宝石販売業者から現金などを受け取ったとして、収賄罪に問われた元京都府警五条署警部補、浦窪聖一被告(49)=同府木津町相楽台6=の判決公判が16日、京都地裁であった。竹田隆裁判長は「国民に警察官全体の職務執行に対する不信感を抱かせかねない重大な犯行」として、懲役2年、執行猶予4年、追徴金20万円(求刑懲役2年、追徴金170万円)を言い渡した。

 判決によると、浦窪被告は京都市内の宝石販売会社元社長、中坊進二被告(36)=贈賄罪で1審有罪、控訴中=と元専務、藤川吉昭被告(35)=同=に対し、訪問販売法違反の疑いが持たれていた同社に関する捜査情報を提供。その謝礼として1997年12月、20万円相当の商品券を受け取ったほか、98年8月には融資名目で現金150万円を受け取った。

 浦窪被告は、損害保険代理会社のキョート・ファンドの故山段芳春会長にも内偵中の事件の捜査情報を漏らした見返りに、仕立て券付きの高級服地など100万円相当のわいろを受け取ったとする収賄容疑でも京都地検に書類送検されたが、山段会長が死亡したため起訴猶予になっている。 【岡橋 賞子】

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/199909/16/0916e039-400.html

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